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2016'12.03 (Sat)

【SS紹介】「メアリー・スーがいない頃 グループC枠(21~30)」【第三回】

21:松尾千鶴「心、偶然、文化祭」/作者 どんがめマックスさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/21

○松尾千鶴が偶像を知る話

 不器用少女松尾さん。この手のきつめなタイプは、関ちゃん同様、化けるとかわいい。
 そして化けるヒントは全部、彼女自身の発言にあるシンデレラガールズです。

>「やったことないけど、面白そう……ハッ! 面白そうとは言ったけど、やるとは言ってないわよ!」

 これです!
 この「ツンとしてるのにうっかり本音が漏れちゃう」要素が出た瞬間、
 松尾さんの可愛さが一気に倍プッシュされるのです。
 彼女を表現するにあたっての必須の前フリと言ってもいい。
 いわゆるツンデレの一言で表現したくない、松尾さんの大きな大きな魅力だと思います。

 松尾さんのアイドルトーク相手をさらっと絡めてくるあたりもにくい。
 しゅがはさん好きも読むと良いと思います。



22:工藤忍「龍神さまのいるところ」/作者 しゅんたPさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/22

○工藤忍を見守る話

 忍ちゃんの魅力を感じるエピソードに
 「青森からアイドルになるため家出同然で飛び出してきた」
 「自ら退路を断つ勢いで上京してきた」というのがありますが、
 二次創作の場合、その退路の断ち方が千差万別なのが本当におもしろい。
 北条加蓮の入院時代と同じくらい、膨らませ甲斐のあるエピソードではないでしょうか。

 この忍ちゃんを囲む世界が、とても優しいです。
 彼女が挑戦しようとしていることは、過酷で孤独で途方もないことなのだけれど、
 周囲が優しいのでどこか救われる。読んでいて心が温まります。

 こういう世界で生活していたからこそ、忍ちゃんはまっすぐで優しい子に育ったのだろうなと
 過去と現在のつながりを、容易に想像させられる作品でもあります。
 近い未来で彼女を見守る相手は、龍神さまから別の人に代わるのかもしれません。
 そこがまた嬉しくなります。



23:二宮飛鳥「ギア」/作者 茨衣駆さん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/23

○二宮飛鳥が歯車だった話

 達観した飛鳥くん。
 理想と現実をシニカルに捉えているのが非常に彼女らしい。
 そういう目線で物事を見るのは、もっと大人になってからでいいんだよと
 つい言いたくなってしまうのが二宮飛鳥というキャラな気がします。

 自分はシンデレラではない、所詮は歯車の一つに過ぎないと自称する彼女ですが
 この歯車に、いつの日か魔法をかけるプロデューサーさんが現れる……
 と考えるだけで、途端にエピソードゼロとしての重みが増してきます。

 すこし意地悪な思考かもしれませんが、始まりがどん底にあるほど、シンデレラは一層輝くものなので、
 このくらいドライな思考を垣間見られると、最初のコミュの印象が変わってくるのがいいですね。



24:荒木比奈「日陰の底から」/作者 冥加Pさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/24

○荒木比奈は落っこちた話

 荒木さん二本目。日陰者だった彼女も、
 「アイドルになってそれまでの人生が明確に一転する」シンデレラガールズの一人なので、
 過去と現在の落差が、とても面白いアイドルでもあります。
 
 今回荒木さんの話どっちもいいなあ、と個人的に感じているのですが
 やっぱり魔法がかかったあとの落差が大きなアイドルは、過去話を読むのがとても楽しい。
 プロデューサーの手腕が、わかりやすく形になって現れるからでしょうか。

 荒木さんの過去として、実際にあるある過ぎるイメージが湧くのもポイント高いです。
 追い詰められている、というのは少し違うかもしれませんが、二十歳という年齢が彼女を焦らせる。
 だけどなにかきっかけがあれば変わるかもしれない。
 そう読み手に思わせた上での最後の一歩に、希望を感じられるのがとても良いです。



25:水野翠「求道」/作者 井手正太郎Pさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/25

○水野翠が道に迷う話

 弓道少女水野さん。たしなむ武芸に迷いが出てしまう子です。
 言葉に出さなくても、弓の方に感情が乗ってしまう。
 逆に言えば嘘がつけない、非常にストレートな子なのではないかと思います。

 今回は水野さんの進路選択が話の軸になっているのですが、

>あの忌々しい、私を散々引っ掻き回した書類の

 この感情がすごくいい。
 なによりこれこそが、彼女の過去エピソードに深みを与えています。
 「進路志望調査票」ほど、デビュー以前の十代アイドルを
 運命の天秤にかける重要アイテムは無いと思うのです。

 他の問題はさておき、まず自分がどうしたいのか答えを出さなくてはいけない。
 そしてその答えが出ない子ほどジレンマに陥るのではないかと思います。
 本作の水野さんのように。

 日頃から平常心を保つのが得意で、まっすぐな弓を射る水野さんだからこそ、
 こういう過去があって欲しかったと思うし、彼女の迷いを払えるプロデューサーと巡り逢って欲しい。
 読んだあとそんな気持ちになりました。



26:堀裕子「(E)SPecial」/作者 九城さん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/26

○堀裕子が手段を得る話

 エスパー少女ユッコ。初めて登場したときはネタキャラかと思っていましたが、

>エスパーはトクベツ。裕子だけのトクベツだ。誰にも譲らない。

 もうこの一文で刺さるものがあります。平々凡々の彼女が唯一持った特殊能力。
 サイキック以外のことは全部並の子になってしまう。
 でも肝心のサイキックは気まぐれにしか出てこない。
 田舎だからかちっともお声ががかからない。こんなすごいパワーがあるのに有名にもなれない。
 だったら上京しよう、アイドルになって有名になろう!

 というビリヤード形式の思考が読んでて気持ちいいです。めっちゃユッコ感ある。
 行動原理の一番大事なところにサイキックがあって、
 その上でアイドル道を突き進もうとするのですごい説得力があります。

 彼女が実際やろうとしていることは、人生を賭けた大きなギャンブルなのですけれど、
 このユッコは不思議と勝負に負ける気がしない。
 むしろ本当に自分をアイドルにするプロデューサーに巡り逢ってしまうのでは……。
 と、思わせてくれる余韻がいいです。
 
  

27:白菊ほたる「いつかは必ず終わるから。」/作者 鋼菊カムラさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/27

○白菊ほたるが続ける話

 なにかと不運に巻き込まれてしまう運命の星の下に生まれたアイドル
 白菊ほたるちゃんの話。

 出逢った時点で「過去のアイドル活動でいろんなことがあり過ぎました」感のある彼女ですが、
 「じゃあどうしてアイドル辞めなかったの??」という根っこの大事なところを掘り下げると、
 なんとなく答えが浮かび上がって来そうな気がします。

 その部分さえしっかりしていれば、彼女はこの先もアイドルを辞めないし続けられるはず。
 そういう芯の理由をバシッと一本決めてくれたのが良かった。
 このほたるちゃんは多分、プロデューサーと二人三脚で頑張っていけそうな気がします。



28:高垣楓「扉のむこう」/作者 ていとさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/28

○高垣楓が気付く話

 モデル出身のビジュアルと頭一つ抜けたボーカル能力を併せ持ちながらも
 お酒と親父ギャグを愛してやまない酔いどれ25才児、楓さん。

 一見ふわっとしているけれど、芯はかなり確りしている人なので、
 彼女のギャップにハートごと振り回されたPさんも一人二人じゃないだろうと思うのですが
 その実やっぱり、裏では一人悩むこともあって欲しい。
 表に出さないだけで、年相応の二十代の悩みを抱えていて欲しい。
 なんて思っていたので、本作の「自分の魅力が良くわからない」楓さんは、
 個人的にものすごくストライクでした。
 
 もともと違う職業に就いていたけれど、アイドルになろうとするタイプのシンデレラガールズは、
 元職との折り合いをどういう風につけるかが一つのクライマックスなのかなと思います。

 あとやっぱり、この作品はタイトルが好きです。これ一つでいろんな想像を掻き立てられる。
 その先に広がる世界と、彼女を待つプロデューサーの姿が自然と浮かんでくるタイトルです。



29:宮本フレデリカ「旅行者たち」/作者 カウラカウさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/29

○宮本フレデリカの名を唱える話

 個人的にフレちゃんは難しいと感じるキャラです。一口で説明できないフリーダム性がある。
 KroneやLiPPSの同世代組と絡むことで彼女らしさを掴むことはできても、
 フレデリカ一個人としてのキャラは未だに掴み切れていない気がします。

 そういう意味では、「ああこういうキャラクタの掘り下げ方もあるのか……」と、
 ちょっと目から鱗が落ちた思いでした。

 フレちゃんというより、フレちゃんママが娘への想いをつづる話なのですけれど、
 なにか大事な願いを託すような、静かで神聖な祈りごとのような文章は、
 無意識に息をひそめて見ていたくなります。

 娘の幸せを祈る母親の話は、未来に明かりを灯すようで好きです。



30:財前時子「運命を待つ」/作者 メガホンさん
http://cinderellassplan.wixsite.com/is-not-here/30

○財前時子が不自由な話

 完全無欠の絶対勝者。はるか高みから周囲を見下す強キャラ財前時子様。
 こういう強いキャラクタが、自分の弱みを僅かにチラつかせるような過去話が、
 私はとても好きです。

 人間味があるといいますか、むしろ普段表に出さない弱みを垣間見ることで、
 一気に親近感が湧いてくるように思います。

 時子様らしからぬ一面を、これでもかと見せつけられる話なのに、
 完璧に時子様としか言いようがないエピソードゼロです。
 いちいち文章に説得力があって唸ります。

 決してパーフェクトではない過去があるからこそ、
 アイドルの世界に飛び込んで足元にPを従え、完全無欠の時子様になる意味が強くなる。
 キャラクタの助走部分の上手さというか、どれだけ屈めばより大きく飛べるのかが
 良くわかる作品でした。



*****



<番外編>

03:北条加蓮「未来視」/作者 あいうえおさん
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1234905

○北条加蓮が終わらなかった話

 加蓮はシンデレラガールズの中でも一、二を争うくらいの壮絶な過去持ちアイドルなので、
 企画始動前から既にいろんな二次創作が生まれていました。
 なかでもこれはエピソードゼロの掘り下げが非常に秀逸な一作。

 十代で幕引きすると思っていた人生が続くことになり、何をすればよいのかわからなくなった。
 ファーストフード店でお喋りをするような、普通の女子高生をすること自体が一つの憧れだった。

 そういう等身大の北条加蓮が、如何にして転機を迎えるのか。
 エピソードゼロの少し先も含めて、一度は見届けて頂けたらと思います。 
21:13  |  メアリー・スーがいない頃  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

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