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2009'05.22 (Fri)

正義の味方(2/3)

「遊園地でヤキニクマンに会えるなんて、めっちゃツイてるね、兄ちゃん!」
「まさか亜美たちと同じ日にイベントをしていたとはなあ」
「ヤキニクマンってチョ→人気者なんだよ! 真美、明日ガッコでサイン自慢するんだ!」
「カッコよくて面白いってめちゃイケ最強だよね~。亜美もあんなヒーローになりたいな~」
「おおっ、亜美は正義のヒーローも目指しているのか。アイドルとの兼業は大変そうだな」
「真美もなるよ。そしたら亜美と代わりばんこでヒーローすればいいよね!」
「そしたら兄ちゃんは、超絶ヒーロー☆アイドルのプロデューサーだよ!」
「ま、まあ方向性はどうであれ、カッコよくなって人気が出るのはいいことだ。
 あとは元の会場にもどって撤収だけど、浮かれて大事なサインを無くさないようにな」

***

「ねえ兄ちゃん、なんかあったの? スタッフの人たちがバタバタしてるよ」
「うーん。どうやらさっきのイベントで配った風船を、空に逃がしちゃった子がいたみたいだな」
「それって、亜美たちがサイン書いてあげた風船?」
「たしか予備って無かったよね。真美、あまったら貰おうって思ってたもん」
「ふたりとも、ここで待っててくれないか。俺から一言その子に謝ってくるよ」
「あ。亜美もいっしょに行くよ。兄ちゃん」
「でも亜美。亜美が行ってだいじょーぶ? ヤキニクマンの前で、サイン無くしちゃったって言える?」
「う……それはちょっと気まずいかも……」
「真美のいうとおりだ、亜美。亜美たちはアイドルだけど、正義のヒーローなんだろ?」
「う、うん」
「代わりをカッコよく渡せるなら亜美に任せるけど。手ぶらで謝るカッコわるい役目なら俺が引き受けるよ」
「……うん。ごめんね兄ちゃん」

***

「兄ちゃん! 兄ちゃん!」
「亜美? ま、真美までついて来ちゃダメじゃないか。どうしたんだ」
「亜美たちは正義のヒーローだもん。やっぱり困ってるひとを放ってはおけないよ!」
「そうだよ兄ちゃん。真美たちはファンのみんなのヒーローでなくちゃ!」
「ふ、ふたりの気持ちはわかった。とにかく小声で頼むよ。あのベンチにいる親子連れがそうなんだ」
「あのね兄ちゃん、亜美たちは困ってる兄ちゃんを助けに来たの」
「え?」
「真美たち、風船の代わり持って来たの。だから兄ちゃん、これを持って今から――」

***

「はぁ~っ。えらく緊張したぞ、亜美、真美。俺はもうヒーロー代行なんてこりごりだよ」
「兄ちゃん兄ちゃん。『こいつで涙をおふきなさい』ってシブく言えた?」
「『さすらいの亜美仮面からの預かりものだ』ってカッコよく言えた?」
「言った言った。お約束の、『名乗る者じゃございませんよ』も言ってきたぞ」
「やった~! これで兄ちゃんも正義のヒーロー見習いだね!」
「あのハンカチ、真美のサインも書いちゃったから激レアだよ!」
「さすがに親御さんにはバレバレだったけど、泣いてたあの子には効果てきめんだったぞ。
 泣かなくなったら、元の持ち主にハンカチを返しにくるとも言ってたな」
「んっふっふ~♪ ねえ亜美。あとは毎週テレビに出られたら、真美たちってもっとヒーローっぽいよね!」
「え~。そ、それはキビしいよ真美~。アイドルと正義の味方の両立って、やっぱ難しいかも……」
「亜美なら両立できるさ。なにしろ世界でいちばん最強の味方がついてるわけだし」
「うん! それに真美と亜美には、トクベツな正義のヒーローだっているんだもんね!」
「え。そうなの真美? 兄ちゃん、なんの話? あっ、待ってよふたりともー! 亜美も知りたいよ―!」


駆けだしたのは真美で、続いたのはPでした。置いてきぼりにされた亜美が、慌ててあとを追いかけます

表舞台に立たない無名のヒーローたちは、遊園地のゲートをくぐったところで満足そうに振りかえりました
まだまだ未熟なヒーローが、夕日をバックに駆けてくるのを、とても眩しそうに眺めていました





【考察】創作発表板アイマススレ2-142 投下日:2009/05/22

ひとつ前の作品に続いて連続投下した2本目にあたります。
順序は後になりましたが、書きはじめていたのはこちらのSSが先でした。
もともとはキャラスレの誕生日用に考えていたネタを、お題用にカスタマイズした形になります。


亜美真美とそのPは、トップアイドルを目指す一方で営業をすごくエンジョイしている節があって、
釣り堀に釣りをしにいったり、フィギュアショップにヤキニクマンフィギュアをさがしにいったりと、
「芸能界はふたりの遊び場!」を言葉通りに徹底してる感じがします。

亜美と真美が元気なやんちゃっ子なので、Pとは年の離れた兄弟っぽい雰囲気もあり、
シナリオ後半になるにつれ (`・ω・)キリッ (・ω・´)キリリッ とした二人が見られるのは、
兄貴分でもある「兄ちゃんP」の影響があるのかなとも思います。


ワンダリングスター組の風船モチーフSSは今作で3本目にあたりますが、
スターになった雪歩・伊織と、ヒーローになった亜美・真美という展開になりました。

亜美真美がスターになるSSは、また別の機会に書いてみたいと思います。
00:00  |  亜美真美  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

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